昭和12年(1937)4月29日に「東京市板谷公園」という名で開園した、板橋区で最も古い公園です。板谷公園の来歴には、板橋三・四丁目地域の歴史が色濃く反映されています。

板谷公園のある板橋三・四丁目一帯は、江戸時代は加賀藩の江戸下屋敷でした。明治になると三合商会の所有地となり「三合野原」、「三五ヶ原」と呼ばれました。昭和になると船運会社を営む板谷宮吉が、この土地に区画整理による大規模住宅地「上御代の台」を造ろうとしました。当時、国は区画整理に関しては公園用地の確保を求めており、それを受け、板谷氏から東京市に土地が無償提供され、同市が公園を施工し、開園しました。開園の際に設置された銘板は、現在も公園入り口の門柱に残っています。